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主人公は内向的な性格のアル中医大生「院府 畫利生」。夏休み前に留年の危機を迎えていろいろと投げやりになっていた中、クレジットカード会社の抽選で南国旅行のチケットが当選します。これ幸いと全てを見ないふりして旅行へ。しかしそこで待ち受けていたのは、不可解な連続殺人事件でした……
彼は事件の真相を解くことはできるのか? 島から脱出することはできるのか? そして、お酒の誘惑を立ち生きることはできるのか?
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PC98風のADVです。
夢現やふりーむの説明文にもありますが、作中でとある推理小説のネタバレがあります。ただ、結構「読んでいる、知っていること」を前提としたネタバレで、かつ結構物語に必要な謎解きにも絡んでくるので、もう思い切ってタイトルを書いちゃったほうが良かったんじゃないかと思ったり(多分読んだことがある人ならば、遅くともホテルに入って最初の夕飯時にわかるのではないかと)。
元になった某SF小説と某エロゲの方は浅学にしてわかりませんでした。読みてえやりてえ教えてくれ。
EDはBad156とTure123を見ました。自分がそんなに得意でないこともあり、BadEDのグロ描写文章が結構きつめで、234はそれで見れていないです(4はチラ見もしていないので、条件見たうえでの予想でしかないんですが)。ただ、きついグロ描写をする意味はある作品だと思っていますし、BadEDを見たこと自体は後悔していないです。後悔はしていないけれどTure3が良すぎて、そこから234回収に戻るのは俺には無理だった(でもTure3の後にBad6は見に行ったんですね? はい……めっちゃ良かったです…………)。
Ture3まで見終えると、元ネタの曲通りの優しい物語だったなと思います。そこに至るまではよく言えば人間味の濃い物語。陰鬱としたアルコール漬け物語の最後に一粒の希望、うみねこみたい。うみねこ好きでつい名前を出してしまう、ごめん。
いや本当にめっちゃ良い作品だった……心の柔らかいところに刺さって抜けない。元ネタをずっと聴いています。
あと公式サイトのヒントにあるTrue1と2の条件が逆だと思います。そこの修正だけ頼むわ!
以下、ネタバレあり感想。
●院府畫利生
劣等感がありつつ、同族嫌悪もありつつ。それでも「自分にできること」をずっと模索し続けるのは素直に偉いと思いました。
選択肢によってはBadなしでTureEDいけるというのも彼の根っこを表しているようで好きです。
院府にとって、れあるは「理想の女」、紫苑は「運命の女」。トーニは「空想の女」なのかなあ、と感じました。
●亜出狗紫苑
実は赤髪おかっぱに割といやかなり弱いのですが、まあでも性格的にこの子は本命にならんかな~ってなってたら「ごめんね」のシーンで見事に落とされました。我ながらちょろ。あそこで「紫苑に殺されたい」って言う院府はなかなかに残酷だと思います、紫苑に一人の辛さを背負わせようとしているので。
True1については救いようのない終わり方だし、まあこうなるよねって感じの終わり方(Ture2も)なのですが、それでも院府の心のどこかにあの島での出来事を覚えているということが嬉しかったです。
Ture3は、本当に本当に、うみねこでいうところの低確率の欠片なのだと思います。あのEDに行くには果てしない奇跡たちが必要なのだと思います。そういうEDだからこそ「予定調和」で良いんだよ、そういうED名だからこそ良いんだよって思いました。ED3の2人ならうまくいくよ。
●塀徒れある
早々に水着シーンあって「わぁ~お!」って思っていたら、太ももにかなりのリスカ痕あって「わぁ~お……」ってなりました。
院府にとっての「理想の女」だったけど、あくまで「理想の女」でしかなくて、だから「本当のれある」は人間として好き(自殺した彼女に良かったねって思うシーンなど)でも「本当の女」として見れなかったのかなって思ったり。
Ture2で再会することからもミトラの好意には応えられない。ミトラが同性愛者であるように、れあるは異性愛者なので。そしておそらく、その愛情に応えられないということもあり、彼女はずっと繰り返すのでしょう。彼女が自殺を何度試みても、ミトラが何度もあがくので。闇のまどマギみたい(まどマギ自体が光であるとは言っていない)。
このメンツの中だと1番抜け出せないのは彼女なのかもしれない。
●若穂陸
疲れちゃったんだろうなあ。
彼の熱意を理解してくれる人も周りに少なさそう、それでどんどんすり減っていそう。
院府に対して死ぬなと説得していたのも、自分に言い聞かせていた意味合いが強いんでしょうね。
●江州契歩
比丘もですが、「これでやっと重荷が下りた」感じが強い。
彼の場合は事件の真相がわかったこともそうですが、トーニとの交流が大きそう。でも彼は、現実には戻れないんだろうな(戻っても未来がないんだろうな)。
●アントーニエ・ブッデンブローク
院府との絡みは薄い印象、やっぱ江州との交流ですよね。江州と違って、現実に戻れる可能性がある。紫苑のところみたいに親が後悔している可能性があるので。江州と再会してほしいけれど厳しいだろうな……
ただ、心中BadEDが割と性癖にきた。院府を以てしても貶めたくないと思った女というのはすごい。10歳未満でペッティングもエロい、それ以上が無いってのもなんかえっち。
●僧裏チウド
硫酸をかけた相手が夫だったのがやるせない。
まじで、脱出後に彼女が精神安定したっぽいのわりとわからん。あれかな、神の使いであるミトラ殺す計画を実行して、「案外やればできるもんだな」ってなったんかな。
●比丘貞牟
江州と同じく、肩の荷が下りたんだろうな。江州が共犯者だけど仇じゃないってわかった時も、どこか安堵があったのではないでしょうか。憎み続けるって本当エネルギーがいるから。
院府に対して生きろって言うのも本心からなんだろうな。あれだな、奥さんの性質を考えると「れあると結婚した院府」みがちょっとありますね。
●盤上ミトラ
院府にとっては彼女は結構軽蔑対象だったんじゃないかなと思いました。Bad6って多分True2の世界線だと思うんですよね。
駒込に対する態度は傲慢以外の何物でもなくて、本人も多少は自覚しているようだけど、本人が思っている以上に罪深いよなあって。まあ傲慢でもなきゃこの実験できないか。そして自分が嫌悪していたものと同じことを自分もみとらにしているというね。
個人的に好きなキャラではあるのですが、救えないキャラだなという思いもあります。
●駒込騎士
上でさんざん言っておいてなんだけど、お前が一番純愛だよ。ミトラに向けられる悪意から彼女を守りたいんだろうなあ。名は体を表す。このゲームにおいてはマジで表しているので。ミトラから与えられている愛をアガペーと認識していそう。女として愛するとともに、神としても愛しているんだろうな。故郷のない異邦人の自分を対等に扱ってくれたかみさま。
●亜瑠雨駒
「院府が好き」に対してプレイヤー俺はずっと「本当でござるか~!? 面倒くさいからってこの場を切り抜ける言葉として使ってはござらんか~~!?!?」ってなってました。どうなの?
結構勝手な人だと思います。紫苑のことも、最初は助ける(=研究対象にする)気がなかったんじゃないかなあ。救命には駆け付けたけど「紫苑なら好都合だから放っておこう」って判断して、好意を向けられなければ医者としての公平なスタンスは崩したくないミトラか、私情で対象から外す(=殺す)のはあまりにも……と思った駒込が、ルークが実験に入っている隙を見て実験に入れた感じのやつじゃないかなあ。
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偽りだらけのこの世界で愛だけを信じてる
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